修理とメンテナンス

音の歪み、
ビビリがないように
「部当ティ」(ぶーあてぃ)ってご存知ですか?
「部当てぃ」とは、三線の胴と、棹を合わせる時の角度調整の事を言います。
表皮面に対して棹の角度を決め、音の歪み、ビビリがないようにする作業です。

一般的に「三線は棹が大事」と聞いた事がある方も多いかと思います。では棹が良いとどうなるのでしょうか。
三線は絃を弾くとその振動がウマ(コマ)を通じて皮に伝わり、そしてそのまま棹に伝わりす。つまり棹がその振動をどれだけ伝導出来るかが大きいポイントです。そのため目の荒い木よりも、密度が高く、締まった木が良い。つまり「黒檀」が良いと言われるのはそのためです。

音色は、棹、チーガ(胴)の厚み、蛇皮の厚さ、張りの強さ、胴の木の素材、蛇皮の表裏の張りの強さのバランスなどが大きく関係しています。
そして、一音の響きの長さも、棹の素材、太さ、棹の密度などにより大きく影響します。
良い棹と様々な条件が揃う事で最高のパフォーマンスを出せる三線になります。
つまり「部当てぃ」はとても大切な作業なのです。

いくら高価な棹でも、「部当てぃ」が出来ていなければ棹の力を出し切れず、宝の持ち腐れです。逆をかえせば、目の荒い棹でもしっかり「部当てぃ」さえしっかりされていれば、棹の持つ力を最大限に発揮でき心地よい音色による楽しい三線演奏が出来ます!

「三線工房芯」では、この「部当てぃ」の作業を数字に落とし込み、お客様がご納得行くまで微調整を行います!

もし、お持ちの三線の絃を外し、棹と胴が外れたり、棹を持って三線を振り「カタカタ」と音がする場合は「部当てぃ」がしっかりされてない可能性があります。
是非当店にお任せ下さい。
あなたのお気に入りの一丁にしてお返しいたします。
三線を持っている人なら
必ずある!
カラクイトラブル
カラクイを止める方法
カラクイが『キュルル…』ちんだみ(調弦)を合わせてもカラクイが止まってくれなかったらガッカリ!!
そんな時はいろんな原因があります。手軽にチェック出来る方法をご紹介致します。
  • このチル(弦)は、カラクイの細くなっている先端に向ってチル(弦)が巻かれています。
    このように糸くらの内側のカベにチル(弦)が当たってしまうと、いくら押し込んでも、カラクイが押し出さて、カラクイが奥に入らず、外にはじかれてしまいます。そうすると、カラクイが止まりません。

  • このチル(弦)は、カラクイの太くなっている根元の方にだけ巻かれています。
    これも、糸くらの内側のカベに当てってしまい、巻けば巻くほど、カラクイは中に入ってしまいます。
    そうすると、今度は、カラクイが折れる原因になってしまいます。

  • このように、糸くらの左右のカベに当たらないようにチル(弦)をまたがせて巻いていきましょう。
    それでも、カラクイが止まらない時には、「三線工房 芯』へお問合せください。

蛇皮が
破れそうになったら
蛇皮が破れそうになった時の対処法
蛇皮一枚張りの三線をお使いの方は「いつかはこの蛇皮が破れるかも…」って心配。
蛇皮が破れそうになった時の対処法を紹介します。

全ての始まりは…こんな風に、蛇皮のウロコの隙間が、白く裂けて行くのです。
この状態を放置すると下の写真の様に割れてしまいます。

〈対処法〉
この段階で気が付いた場合、すぐに、皮の裂けている部分に、液状の瞬間接着剤を一滴程度垂らしましょう。つけすぎるのもよくないので、気を付けてください。
裂け目が広がっている段階で気が付いてしまったら、その裂け目に応じで数滴垂らします。

蛇皮は、湿気と乾燥の落差が激しい環境で、破れることが多いと思います☆
「三線の一番のメンテナンスは、弾くこと」ですが、やはり冬の乾燥時は心配になりますよね。
(沖縄では、梅雨明けに、亀裂が入ることもあります。)
そんな時は、手にハンドクリームを適量つけて、蛇皮をなでてあげてください。

〈注意する点〉
ハンドクリームを直接蛇皮につけたり、手に付けすぎるのも良くないです。
何回も付けるのもよくないので乾燥が激しい時期(例えば一冬に一回程度にしましょう)

よく、「三線は、ケースに入れっぱなしは良くない」と言いますが、これは、蛇皮自体に、ある程度の湿度や三線に音を聞かせて、
皮を反響させてあげる他に、三線を見る回数を増やして、蛇皮の変化に気が付くためです。
完全に裂けてしまった場合は、メンテナンスが必要と言えるでしょう。その時は三線工房にてご相談に乗らせてください。

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今月の三線紹介

全て一点物のため、素材感や質感、音色等に個体差がございますので詳しくはお問合せください。

縞黒檀・真壁型
(二重張り/ツヤあり)
縞黒檀・与那城型
(二重張り/ツヤなし)
縞黒檀・知念大工型
(二重張り/ツヤあり)